不二家憩希のブログ

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マイケル・ジャクソン氏と整形「疑惑」

マイケル・ジャクソン氏・急逝を報じるニ
ュースの中に気になる表現があった。
 それはジャクソン氏の整形についてである。
 ニュースでは「マイケルさんの整形疑惑」
という表現が使われていた。
 これは、NHKを初め殆どの放送局で用い
られた表現だった。
 整形疑惑?
 これでは整形が悪いことのようである。
 整形そのものは悪いものではない。
 整形が悪いのなら、男性の頭髪の植毛も整
形である。
 カツラを着用することは臨時整形といえる。
 髪を染めるのも整形である。
 厚い化粧は、使い捨ての整形である。
 
 ジャクソン氏が整形を行っていたことは、
誰が見たってわかることである。
 それを、整形疑惑と報じてジャクソン氏の
エピソードにスキャンダルな色合いをつけニ
ュースに幅を持たせようとしているのだ。
 ジャクソン氏のショービジネス界での業績
とスキャンダルな一面を対比させニュースに
奥行きを持たせようとする姑息な考え方なの
である。

 整形を疑惑として報じることにより、美容
整形の世界はより社会から閉ざされた存在に
追いやられる。
 それが結果的には、ユーザーが美容整形外
科医の言いなりになってしまい、クレームが
表に出ない業界体質を生んでしまっている。

 マスメディアの表現は、大体いつも鈍いも
のである。
 今回のジャクソン氏についての一連の報道
も鈍さが際立っているように思う。
 鋭敏だった存在を報じても、報じる者が鋭
敏になるわけではないのである。