不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

マイケル・ジャクソン氏関連ニュースとマスメディアの対応。

 マイケル・ジャクソン氏の急逝に関連した
ニュースが連日流されている。
 この状況は、マスメディアにとっても異例
である。
 マイケル・ジャクソン氏という世界的に人
気と実績がある第一線で活躍中の著名人が急
逝した、ということはニュース素材としては
放っておけない。多くの人の関心を集める話
題こそマスメディアが欲する飯の種だからで
ある。マスメディアは、多くの人から注目さ
れなければ成立しない産業なので彼らも必死
である。
 しかし、今回のジャクソン氏に関する取材
では、勝手がいつもと違う。
 それは、ジャクソン氏に近い人とのコンタ
クトが殆ど取れないのだ。
 何とか取材できたとしても、クビになった
ベビーシッターや看護婦から話を聞くのがや
っとである。それもその内容は検証が出来合
い様なものばかりである。
 何よりクビになった人が元の雇い主のこと
をよく言うわけがない。
 それでも仕方が無いのでマスメディアはそ
れらのインタビューを最新情報として流して
しまう。
 これは普通だったらありえないことだ。
 マスメディアはジャクソン氏をニュースネ
タとして扱いたいのだが、肝心のコネが無い
のだ。
 いつもだったら、広告代理店や自社のツテ
をたどってかなりの大物にも直接取材すると
いうのがマスメディアのお得意の手法である。
 こと日本においては広告代理店が権勢を振
るっており相当なところまでカネとコネの力
で入り込んでしまう。
 その相手が芸能・スポーツ界の大物から政
府のトップや経済界の大物であっても会える
ように段取りをつけてしまうのだ。
 だが、今回はそうした広告代理店の豪腕も
通用しないようだ。
 何しろ相手はジャクソン・ファミリーであ
る。
 おそらく大統領に会うよりも難しいと思う。
 マスメディアからコネの力を取り除かれる
と彼らは途端に弱体化してしまい、一般人と
変らなくなってしまうのだ。
 それで、マスメディアはどうしたか?
 彼らは何としてもマイケル・ジャクソン
に関するニュースが欲しいので、かなりいい
加減な情報でも平気で載せてしまっているの
だ。
 米国の芸能ゴシップ専門サイトの記事を、
ロイターのような世界的にも一流と見なされ
ているようなメディアがそれらのゴシップ記
事を引用してしまっている。
 日本の一流メディアでも、英国のタブロイ
ド紙「サン」のデタラメな記事を引用してし
てしまっている。
 もうやりたい放題である。
 それでも彼らマスメディアは平気なような
ので呆れてしまう。
 どうせ、読者や視聴者はわかるまい、と思
っているのだろうか?
 随分低く見られたものである。

 今回のジャクソン氏関連のニュースに対す
るマスメディアの対応を見ると、彼らの実態
がうかがい知ることが出来る。
 有名な歴史のあるメディアであっても、実
にテキトーなことを平気で載せたりするのだ。

 ジャクソン氏は、私達に彼らマスメディア
の裏の顔を見せてくれているのかもしれない。