不二家憩希のブログ

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緊急地震速報とその欠陥に触れたくないNHK。

 日曜日朝8時5分からのNHKラジオの「音楽
の泉」を聴こうとラジオを入れると、今日は
昨日発生した岩手宮城内陸地震の関連番組に
変更されていた。
 番組は、最新の状況を中心に被災地に電話
を入れたり、地震の専門家を招いて話を聞く
形で進められていた。
 番組の前半頃、話題は、緊急地震速報のこ
とになった。
 緊急地震速報とは、実際の揺れが来る前に
揺れの波を検出し速報の形で放送などのメデ
ィアに載せるものである。
 野口アナウンサーが、被災地の人に電話を
して様子を聞く。
 この電話の相手の人は震度5強の地域の人だ
った。震度5強は地震としては決して弱くはな
いが、災害が起きるほどのものではない。棚の
上の安定の悪いモノが落ちる程度である。
 野口アナウンサーが「緊急地震速報はどうで
したか」と尋ねた。その人は「地震の数秒前に
速報が流れました」と答えた。
 だが、この人は震度5強の地区の人で震源地か
らは、かなり遠い。家がグラッと揺れた程度な
のである。
 地震の専門家は「緊急地震速報は、震源地に
近いと、揺れの波が計器に伝わってから揺れる
までの間が短いため、実際には地震の発生前に
報じることは出来ない」と何度も言った。
 被害が大きく事前に速報が欲しい地域ほど、
速報は流れないのである。
 一方、震源地から距離のある地域では時間に
余裕があるので緊急地震速報は流されるのであ
る。だが、そうした地域は震源地から離れてい
るため、揺れも比較的小さくこれといった災害
は起きない。
 速報が真に必要な地域は速報の前に揺れに直
撃され、非難の必要も無い地域に速報が流れる
のである。
 これでは意味が無い。
 そして、こういう状況になったのは今回が初
めてではない。
 事前の速報は間に合わないのである。
 野口アナウンサーは、専門家のこの説明には
一切応じようとはしなかった。肯定したくない
ようなのである。
 専門家は、アナウンサーが反応をしないので
何度もこの事実を繰り返し語ったのだが、アナ
ウンサーはすぐに話をそらしてしまうのである。
 NHKは、この緊急地震速報を売り物にしている
ので、この致命的欠陥に関しては触れたくない
のであろう。
 NHKは、面倒なこと都合が悪いことにはふたを
する習性がある。
 
 NHKとは、そういうところである。