不二家憩希のブログ

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こんにゃくの栄養、今昔。

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 私が小学生の頃、こんにゃくは”お腹の掃除になるが、特に際立った栄養は

無い””栄養は無いが、おいしい食べ物”という捉え方をされていた。

 「『栄養が無い』なんて間違っている!」と言われるかも知れない。

 それは現在の栄養の知識が行きわった世の中で生きているからそう感じる

のであって、当時はそうではなかった。

 信じられないかも知れないが、当時は本当にそうだったのだ。

 私の小学校のクラスメートに、こんにゃくの製造業を営んでいる家の子が

いた。

 ある日の社会科の授業で「自分の親の仕事」を発表することがあった。

 どの児童が発表するのかは、予め先生が選んでいた。

 ランダムに選ぶのではなく、勉強になるような配分になっていたようだ。

 発表する子の中に、こんにゃく製造業の子もいた。

 女子児童である

 ちょっと珍しい職業なので選ばれたのだろう。

 その家で作られたこんにゃくは地元で広く食べられており、学校給食にも

採用されていた。

 当地ではお馴染みのこんにゃくなのである。

 皆の前に出て簡単に家業を説明し、その後皆からの質問を受けるという形

だった。

 その質問の中に「こんにゃくを食べると何が良いことがありますか?」と

いうものがあった。

 この質問に悪意は無い。

 意地悪なニュアンスはゼロだった。

 子供特有の配慮が無い、思いついたから尋ねてみた、といった様子だった。

 こんにゃく製造業の家の子は、こう答えた。

 「こんにゃくには栄養はありませんが、おいしいです!」 

 教室の皆はそりゃそうだなぁ、と納得した。

 そのあまりに堂々とした答えっぷりに皆が感じ入るものがあった。

 先生は「こんにゃくは栄養はありませんが、お腹の掃除になります」と補

足した。

 当時は学校の先生でもそんな認識だったのだ。

 「おいしいから良いじゃないか」である。

 そして現在、栄養学の進展によりこんにゃくの栄養とその有用性が語られる

ようになった。 

 あぁ時代は変わったなぁ。

 私はこんにゃくのネット記事を読んでそう思った。