B-1グランプリ出場条件の2番目も1番目と同様厳
しいものがある。
”食材としてその地域の生産物が含まれているこ
と”である。
(え~、そんなの地域起こし、町起こしが主目的な
のだから当前でしょう)と思われるかもしれない。
だが、それがなかなか難しいのだ。
B級グルメとは、そもそも”安価でおいしいもの”と
いうのが原点である。
コストを可能な限り押えることが重要となる。
その時々そのシーズンその相場で、最も安く手に
入る産地・業者の食材を使うことになる。
地元産の食材にこだわってはいられない。
地元の食材が常に安く使えれば、それに越したこ
とは無いが、そうではないことも多い。
地元の生産者と年間契約して大量に仕入れ、安く
卸してもらえば?と思われるかもしれない。
だが、そうした取引ができるのは、大量の食材を消
費する大きな企業に限られる。
B級グルメの事業者の規模では難しい。
そうは言っても食材が変わったら味が変わってしま
うのでは?と思われるだろう。
しかし、そこを何とか変えないで一定の味を維持す
ることこそが、B級グルメの調理者・製造者の腕の見
せ所なのである。
大会の運営元としては、地元産の食材を使うことを
必須としその地域としての特色が出ることを狙ってい
るのだろう。
だが、実際に地元に根付いているB級グルメは、
地元産の食材にこだわったいないし、そうもしていら
れない、というのが実態である。
そもそも食材にこだわるというのが、既にB級グル
メではない。
それはA級グルメの領域なのである。
~続く~