皆が着席し、役員の挨拶が始まった。
今回の挨拶はあっさりしている。
年度によっては挨拶の文言を予め用意しそのまま読み上げるということ
もあった。
様式に強くこだわり、そこから少しでも外れると注意の声がかけられる。
私は見ていて(アホらしいなぁ)と思うのだが、その年度の役員たちが
そうしたいのであれば、そうさせる。いちいち批判しても面倒なだけで時
間の無駄でもある。
挨拶が終わり、乾杯となった。
乾杯の音頭もあっさりとしたものだった。
これは来年度の会長のカラーが出ているからなのだろうか?
食事になる。
ここからはおしゃべりを交えての食事である。
当たり障りのない、といって空々しくもない絶妙な会話が展開される。
皆さん、上手だなぁ。
忖度が徹底されている。
空気を読みながら楽しい会話を持続させる。
これはなかなかの技術が要る。
お見事である。
ご近所、町内で立ち話以外でゆっくり話ができるのは、こういう機会くら
いしか無い。
道で顔を合わせても挨拶だけで、それ以上は何も話さない。
そういう事が多い。
挨拶するだけマシ、ではあるが、それだけだと他は何もわからない。
双方不案内なまま年月だけ経ってしまう。
こうした恒例となっている行事には、コミュニケーションを取るための重要
な場であることを再認識させられる。
~続く~