皆さんも席についた。
先程の行事で神前に供えられた日本酒が皆に注がれる。
町内会長が開始の挨拶をする。
型どおりでありつつもリラックスした感じである。
会長から指名され役員の一人が乾杯の音頭を取る。
私にとっては久しぶりの日本酒である。
当地でお供えに使われる日本酒は高級な品が多く、この
酒もそれなりの品だと思われる。
そう思って飲む所為か、美味しい気がする。
もっとも私は酒の味はよくわからないので、本当に気の所
為だけかもしれない。
そして、会食が始まった。
喋ったり飲んだり食べたりである。
節度がありつつも砕けた雰囲気である。
話は日頃の健康面についてのものが多い。
アルコールはどれくらいまでなら飲んでも良いか、実は今
は医者から止められている、なるべく控えるように言われて
いる、とそれぞれ自分の飲酒事情を説明する。
元々酒好きな人には辛いようだ。
そうかもしれないなぁ。
基本的に飲まない私は推測するしか無い。
「本当は飲みたいんだよ」その言葉を聞かされ、周囲は言
葉を失う。
徐々に話題を切り替えようと気を使う。
~続く~