そうしているうちにも参拝客がやって来る。
皆真面目そうな面立ちである。
普通の参拝者なのだろうが、私のような不案内者が他所
の神社に来るとそう見えてしまうのかもしれない。
いずれにせよ、この神社は真面目そうな感じである。
当地の氏神様とは違う雰囲気である。
氏神様が不真面目というわけではないが、取り組み方の
熱意が違うような気がする。
遠くの方から、祭囃子が聞こえてきた。
笛と太鼓が中心の調べである。
音は少しずつ大きくなってくる。
この神社に近づいているようだ。
ここにやってくるのか?
お祭りの始発と終点は神社というのが、このあたりの地
域のお決まりである。
静かな境内が次第に華やかなムードに変わってくる。
祭り囃子を直に聞くのは久しぶりだなぁ。
私は氏神様のお祭りでは、メインの行事にはもう何年も
参加していない。
その時間帯は自宅待機である。
猛烈に混むからである。
ちょっとお祭りの感じを味わいたいなぁ。
私は鳥居から境内を出て様子を見に行くことにした。
~続く~