普段ぶら下げてある棒を隣接する民家等にぶつからな
いように方向を調節しながら幟立ての位置まで移動させる。
棒はそれなりの重さがあり、コントロールするには少しで
も多くの人員が欲しい。
声を掛け合って動かしていく。
設置場所の土台の石のところに一旦横たえる。
集会所の奥にある物置から、幟立ての道具が入ったコン
テナケースを運び出す。
この中に幟やその他の道具が入っている。
幟を棒に通していく。
棒にロープを縛る。
「これで良かったぁ?」と尋ねながら作業は進む。
やることは単純なのだが、それだけに細かい点まではよ
く覚えていないだ。
「図に書いて保管しておく?」と冗談交じりに答えの声が
出る。
棒の先に1.5メートルほどの笹の葉を取り付ける。
「今年は良い笹が手に入って良かった」
会長さが嬉しそうに話す。
会長は笹の手配までしなければならないのだ。
あらかじめ笹の自生場所を確認しておき、幟立ての日に
合わせて取りに行き確保しておく。
会長は大変である。
~続く~