不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

幟立てに行った。その⑥

 棒に幟を通し、棒の先端に笹竹の葉をつける。
 笹竹は長さ1.5メートルほどある。
 声をかけて棒を立てる。
 棒の根本は石の幟立て用の仕掛けに挟まれている。
 この石の仕掛は、幟を立てる時だけに使われる。
 となると、当町内会では年に2回である。
 それも一回七時間である。
 この年14時間のためにだけ使われ、他の363日はただ立
っているだけである。
 一度設置すれば石なのでほぼ半永久的に使える。
  摩耗も腐敗も腐食もない。
 コストパフォーマンスは高いが設置時の経費はそれなりの
ものがあったことであろう。
 立てられた棒をロープにより固定する。
 調子を見ながら引っ張り、最寄りの固定物に縛り付ける。
 これで幟立ては完了である。
 では、続いて祭典があるのかと言えば無い。
 これで解散である。
 ただ幟を立てるだけなのである。
 禰宜さんによる祭典は午後3時半からの撤去の30分前に
行われる。
 「なんだそりゃ?」と言われそうである、
 だが、当町内会ではずっとそうである。
 町内会長の挨拶が行われて、作業は終わった。
 あぁ、これで一安心である。
 私としては寝過ごさずに参加できて良かった。
 帰り道は、少し強くなって朝の光で明るくなっていた。