た。(以下敬称略)
以下は猪木が現役レスラーだった頃のエピソードである。
1970年代後半と思われる。
プロレス巡業先の福岡で外国人レスラーのスタン・ハン
センが、地元のヤクザと揉め事を起こしてしまった。
ヤクザがレスラーたちが投宿しているホテルへ殴り込み
に来た。
ホテルのロビーは、ヤクザとレスラーの大乱闘となった。
猪木を出せ、とヤクザが要求する。
テレビの実況放送を担当していた古舘伊知郎アナが猪
木の部屋に向かい状況を説明した。
それを聞いた猪木は、こう応えた。
「大丈夫です古舘さん。ヤクザと喧嘩するなんて、もう今
のレスラーはダメ。こういうときは私が1発殴られれば収ま
るんですから。それが男ってもんでしょう。」
猪木は、ロビーに降りていこうとエレヴェーターに乗り込
んだ。
エレベーターが着き、ドアが開いた瞬間、ヤクザが突っ
かかってきた。
猪木はヤクザにいきなりスリーパーホールドをかけてエ
レベーターに引きずり込んだ。
猪木のスリーパーホールドは、プロレスラーの中でもト
ップクラスである。
力の入れ方を少し変えれば、すぐに絞め殺すこともでき
る。
その後、警察が到着しことは収まった。
落ち着いた後、古舘がこう言った。
「猪木さん言ってる事とやってる事全然違うじゃないです
か!」
猪木は「「いや~ついつい」と照れ笑いした。
ハハハ、猪木らしいなぁ。
体が条件反射的に動いてしまうのだろう。
猪木の面白エピソードの一つである。