不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

町内会の初会合に行った。その⑭

 冷たいムードの中、□さんは、拒否し続けた。
 会長は少しトーンを変えてこう言った。
 冷たく厳しい声である。
 「では今年は出せないとしても、それで免除ではあり
ませんよ」
 「来年もまた要請がありますから」
 「そのあたりのことをわかっています?」
 今年免れても義務は来年度にも持ち越されるという
ことである。
 「はい、わかっています」
 □さんは、意外とはっきりした口調でこう答えた。
 ほんとうにわかっているのか? 
 この場をうまく切り抜けたから、もういいや。
 来年は自分は班長ではない。
 来年のことはは来年の班長に任せよう。
 そう思ってはいないだろうか?
 これは邪推だろうか?
 世の中にはそうしたけしからん人間もいる。
 □さんが棒さんだからと言って、まともな倫理観を持
っているとは限らない。
 そもそも断固としてやらない、と態度を崩さない□さ
んの姿勢には疑問符しかつけられない。
 今年は例外的にパス、しかし義務は来年度に持ち
越しである。
 苦々しい処断ではあるが、会長としてはそうするしか
ないだろう。
 他の住民にも迷惑がかかる。
 役の持ち回りのサイクルが崩れるからである。
 □さんそうしたことを理解しているのか、いないのか。
 おかしな人が町内のTERAに来てしまったものである。

 ~続く~