私がこの映画を見るのは初めてである。
ロードショー公開当時のことは、よく記憶している。
空前の大ヒットだった。
日本の映画の興行収入の新記録を立てた。
劇中のセリフ「天は我々を見放した」は流行語となった。
今だったら文句なしの流行語大賞受賞だろう。
私はこの映画の内容はおおよそ知ることになった。
知りたくなくても、目に入り耳に入ってきたのだ。
身近な人たちは、観た感想を話す。
各種メディアでも頻繁に取り上げられた。
私はそうした情報から、この作品を「あまり観たくない
映画」として分類した。
観ても暗くなってどんよりとした気分になるだけだ、と
判断したからだ。
その後テレビでも何度も放送された。
それらの際にも観ようとは思わなかった。
私は映画「八甲田山」を避け続けてきた。
そして今回GYAOで配信されることを知った。
私はこの機会に観ようと思い立った。
それは気まぐれでだったのかもしれない。
観た後の感想は、事前に予測していた通りだった。
やはり、暗くどんよりとした気分になった。
あぁ、観なければ良かったなぁ。
映画全編を観て気分が沈むなんて、間違っている。