数日前のことである。
私は夜、目が覚めた。
ラジオのスイッチを入れた。
今ならラジオ深夜便の午前2時台のロマンチック・
コンサートの時間だろう。
今日は1971年の洋楽ポップスの特集の筈である。
私は事前にチェックしておき、気に入った特集の場
合はよく聴いている。
ただ、その時間帯に目が覚めるか眠ったままかは、
その時になってみないとわからない。
今回は途中からだが目が覚めた。
今日の選曲はまぁまぁ良いな。
これは実際に聞いて選曲したに違いない。
だが、番組アンカーの女性アナウンサーは、これら
の曲をよく知らないように聞こえる。
私は、曲紹介の話し方などを聞けば、この人がこの
音楽をよく知っているか否かを聞き分けることが出来る。
番組終盤は、ジョン・レノン「イマジン」、エンゲルベル
ト・フンパーディンク「太陽は燃えている」、ザ・キャッツ
「ひとりぼっちの野原」と続いた。
そして最後の曲となった。
女性アナウンサーはこう曲紹介した。
「スリー・ドッグ・ライトで『オールド・ファッションド・ラブ
ソング』」
えぇ~?!
スリー・ドッグ・ライト?
スリー・ドッグ・ナイトだろう!
スリードッグ・ナイトは結構な有名バンドである。
あぁ、この女性アナウンサーはよく知らないんだなぁ。
曲が終わったが、訂正は無かった。
アナウンサーやディレクターは気がついていないよう
だった。
スリー・ドッグ・ライトかぁ。
こんな間違い方は初めて聞いた。
「オイル控えめ」みたいなバンド名である。