家に着くと早速作業開始である。
ボンドの説明をもう一度読む。
店頭でも熟読したつもりだが、読み落としがある
かもしれない。
手先が不器用な点を少しでも補うには、手順の
理解は欠かせない。
と言っても手順はとても簡単である。
①接着面の汚れを落とし、サンドペーパーでこする。
②ヘラでボンドを接着する両方の面に塗る。片方
だけではない点に注意。
③5分から10分ほど放置する。(気温20℃の場合)
④接着する。
以上である。
②の接着面の両方に塗るというのは私としては初
体験である。
これまでは、どちらか片方にしか塗ったことがない。
③の数分間放置は、自転車のタイヤのパンク貼りと
同じである。
他の多くの接着剤のように塗布後、直ちに接着とい
うのではない。
待つことに意味があるのだろう。
ボンドが同じような成分、性質なのだろうか。
タイヤも靴底も、接着後に力が加わり曲がるという点
で同じようなものなのである。
やはり似ているのかもしれない。
私は先程まで履いていた靴を脱いでひっくり返す。
汚れは特にない。
サンドペーパーをかける。
特にザラザラにはならない。
そしてボンドをヘラで塗っていく。
少し糸を引くので塗りにくい。
それにしてもヘラが付属しているとは、親切なことだ。
その昔は、こうしたヘラは「自分で用意して何とかしろ」
というのがお約束だった。
だが、今ではメーカーが予め商品に付けているのか。
消費者としては便利ではある。
塗った後は、5分から10分待つ。
マニュアルには「気温20℃の場合」とある。
ちょうど、今は20℃くらいである。
おぉ~、ちょっと嬉しい気分である。
私は10分待つことにした。
きっちり10分後、接着に取りかかる。
力を入れて押さえる。
そして、そのまま履いてしまう。
履けば体重がそのままかかる。
この点はとても楽である。
片足立ちすれば、体重全部がかかる。
私は10分間履いて力を加えた。
さて、これでうまく貼り付いたのだろうか?
翌日、私はそのスニーカーを外出時に履いて出かけた。
なんともない。
無事接着できているようだ。
うむ、なかなか良いな。
私としては上出来である。
これでこのスニーカーも延命できた。
人助けならぬ「靴助け」が出来て満足である。