伯父から送られてきた米を炊いてみる。
伯父の作った米は、これまでも何年何回も食べて
きた。
その味は食べてみないとわからない。
「これは最高にうまい!」という年と「そうでもないな。
これが一般の小売品だったらクレームをつける人がい
るかもしれないな」という年がある。
おいしい年の米は、本当においしい。
生涯トップレベル・クラスのおいしさである。
有名産地・有名銘柄の米にも引けをとらない。
一方、おいしくない年の米は、実に残念な味である。
どう炊いても、なんともならない。
同じ人が作ったとは思えないほどである。
おいしい年とそうでない年との差が、あまりにもかけ離
れている。
両極端なのである。
最高か、最低かのどちらかである。
どうして、そうなるのか。
尋ねてみたい気もするが、いまだに聞けないでいる。
それを聞いたら、「失敗の年がある」ということを正式に
申告することになる。
それはちょっと出来ない。
され、今年はどうだろうか?
炊きあがりの香りはまずまずである。
一口食べてみる。
「うまい!」
これ!これ!これ!
今年は当たり年のようである。
これは嬉しい。
少しの間、おいしいご飯が食べられそうである。