まずお祭りの門の屋根を外す。
屋根は部品の組み合わせと一部を針金で縛って固
定してあるらしい。
「らしい」というのは、理由がある。
私は、直接この作業には参加していない。
皆の後ろで見ているだけだからである。
「やらせてくれない」というわけではない。
単にその気がないのである。
私は町内会活動にはその多くにおいて消極的なの
である。
仮にやったとしても、上手くできないだろう。
皆さんが屋根を外していていると「バリッ」と変な音
がした。
「あっ、壊れた!」
私とは反対側の方向から、そう声があがった。
外し方を誤り、一部分を破損してしまったようだ。
町内会での出来事なので、特に責める空気は出な
い。
また出さない気配りがある。
そのあたりが町内会が企業社会などとは異なる点
である。
どうやら破損は大したことはなく、修理も可能なよう
だ。
私がやっていたら、それだけでは済まなかったに違
いない。
お祭りは終わったばかりである。
来年までたっぷり1年間ある。
それまでに修理はできるだろう。
~続く~