不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

トイレの水滴音 その⑨

 メーカーの×社の修理担当者は、予告よりも30分早
く到着した。
 早いのなら支障はない。
 前回来た時と同じ人である。
 この人が当市やその周辺の担当なのだ。
 早速トイレを見てもらう。
 「この部分の上の〇〇と下の〇〇が劣化して水滴が
落ちています」
 「装置の壊れ始めです」
 「修理には、この箇所全部を取り替える必要がありま
す」
 「修理費その他込みで〇〇円となります」
 この状態を、このままにしておくとどうなります?
 「すぐにタンクが駄目になるということはありませんが、
いずれはもっと悪くなります」
 そうか。
 そりゃそうだろうな。
 私は正式に修理を依頼した。
 正式にといっても書面を取り交わす、というわけではな
い。
 ただ、口頭で伝えるだけである。
 こうした修理に関しては、時にトラブルの発生がある。
 ろくな説明もなく勝手に業者が修理を始めて、終わると
法外な料金を請求してきた、といったものである。
 これは水回り関係では特に多いようだ。
 このメーカーではそうした事態を避けるために、念を入れ
て修理依頼の意志を確認するおうにしているらしい。
 私の依頼を受けて担当者はすぐに修理に取りかかった。
 私は後ろの方で修理の様子を見ていた。
 さすがに専門家である。
 手際が良い。
 修理が終わり、その場で会計を済ませた。
 それから数時間後、トイレに入って水を流してみた。
 おぉ~、前と音が違う。
 シュー、と流れピタッと止まる。
 やはり直しただけのことはあるな。
 それにしても〇万円か。
 後日、お隣のKさんに話したら「へぇ~、そんなにとられた
の!」と驚いておられた。
 やはり、それなりの額なのだ。
 それでも直ってホッとした。
 これで、しばらくは大丈夫である。