不二家憩希のブログ

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TEさんのお通夜にいった。その⑥

 TEさんのお宅は敷地はそれほど広くはないが部
屋数は多いようだ。
 離れもあり、そこで一家族が暮らせそうである。
 家の前には弔問客が集まっていた。
 シャッター付きのガレージが開放され、そこに長
机が2台置かれている。
 ここが本日の弔問受け付け所となっている。
 クルマ2台収容のガレージなのでスペースは十分
である。
 小雨が降っているので雨よけにもなっている。
 受け付けを担当しているのはTEさんと同じ班(隣組
)の人達である。
 昔はお通夜、告別式といえばこの同じ班の人達が
行事に多いに協力したものである。
 お通夜の来客の食事、精進落としの食事の準備と
片づけをしていた。
 同じ班の人が食材の調達と調理をしていたのだ。
 だが、今ではそれらは葬祭業者が一手に取り仕切
ることになっている。
 同じ班の人達に残されているのが、この受け付け
業務である。
 行うのは記帳管理と香典拝領である。
 これは重要な任務である。
 特に香典を受け取り、無事に遺族に渡すということ
は神経を使う。
 大量の現金が領収書もなく、ただ集められていく。
 これは日常生活の中ではありえないことだ。
 香典泥棒が紛れ込んでいないとも限らない。
 粗相があってはならない。
 お通夜・告別式の中である意味最も重要な業務と
いえるかもしれない。
 今回の受け付け業務を担当しているのも同じ町内
会の方たちである。
 だが、私はよく知らない方ばかりである。
 班が違うとまるでわからないのだ。
 私は記帳をし香典を渡した。
 そして玄関の方へ歩いていった。
 
 ~続く~