不二家憩希のブログ

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ピーター・フォーク≒コロンボ警部 その⑥

 ”新・刑事コロンボ”としてシリーズ再開するにあ
たり、ピーター・フォークはいくつかの条件を提示し
たに違いない。
 ギャラの面では、業界最高額が提示されるのは
当然だろう。
 ”刑事コロンボ”は作れば確実にヒットする作品
だからである。
 しかも、マーケットは世界中にある。
 これほどヒットが約束された作品は他にはない。
 主役は勿論フォークである。
 コロンボ警部役はフォーク以外には考えられない。
 これは完全にフォーク側の有利である。
 フォークの希望はかなりかなえられたものと思わ
れる。
 フォークが与えられたエグゼクティブ・プロデューサ
ー・製作総指揮という肩書も、そのひとつであろう。
 フォークにとって”刑事コロンボ”を再開するに当た
っての重要な条件の一つであったものと推測される。
 フォークは、かつて”刑事コロンボ”の撮影が始まっ
た頃、制作サイドと意見が対立し、撮影所から締め
出された経験を持っている。
 組織の権力を振るわれたのである。
 その後も、フォークと制作サイドとの意見の相違は
度々生じ、その度に対立してきた。
 ”刑事コロンボ”の制作はフォークと制作スタッフと
の闘争の日々だった。
 そして、その作品も大成功し今や世界的大スター
になったフォークが頻繁な対立の無い、理想的な製
作環境を求めたとしても不思議ではない。
 自分が主演し世界的に大ヒットさせた作品に、再
び主演し製作総指揮を兼務である。
 まさに、ハリウッドドリームの実現である。
 
 ~続く~