私はまたしても突然の発車ベルによって起こ
された。
これで5回目だ。
私は、慎重にトイレに歩いて行った。
焦って途中で脱線してしまってはならない。
私は何とか今回も無事に特急列車を見送るこ
とが出来た。
時計を見ると4時半である。
前回の発車が2時半だったので、4回続いた
1時間おきの発車ペースは破られたのか。
貨物の手配がつかなかったのか、それとも運
転手がいなかったのか。
それにしても、この一連の特急列車の運転手
は一体誰なのだろう?
無人で運行されているのだろうか。
ありえない話ではない。
私は、寝床には戻らず、そのまま起床するこ
とにした。
この時期、4時半は未だ真っ暗だった。
私は5回目の特急列車の発車を受け、薬の服
用を決断した。
私が薬を飲むのはいつ以来だろう?
少なくともこの5年は飲んでいない。
10年間でも1~2回あったか、どうかである。
私は薬は飲まないという考え方をもっているわ
けではない。
薬を飲むような症状になったことがないからで
ある。
私は正露丸を飲んだ。
その後、私はいつものように掃除などの朝の
ローテーションを始めた。
~続く~