不二家憩希のブログ

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シューマンの付録の交響曲。

 7月19日のNHK-FMの”ベスト・オブ・クラシ
ック”で「”知られざるシューマン”と題された放
送を聴いた。
 今年はシューマン生誕200年なので、いつ
もは聞けないような曲も特集されやすい。
 この日はシューマンがまだ無名だった若い
頃に書いた未完成の交響曲が放送された。
 へぇ~、シューマンに未完成の交響曲があ
ったのか。
 知らなかった。
 曲名は”ツヴィッカウ交響曲”という。
 ツヴィッカウとはシューマン生誕の地であり、
この曲の初演の地でもある。
 この作品は、シューマン研究者にも何故かつ
まはじき?にされており、作品番号すら与えら
れていない。
 これがシューベルトだと未完成の交響曲でも
立派な作品として扱われているが、シューマン
だとそうはならないらしい。
 分類上は”付録扱い”なのだそうだ。
 付録か。
 無視はしないが、地位も与えないぞ、というわ
けである。
 それにしても音楽家の作品に付録扱い、という
ものがあるということも初めて知った。
 では、その曲自体はどうなのかというと、これ
がなかなか素晴らしい曲なのだ。
 何でこの曲が付録扱いなのか?と思われるほ
どの堂々たる出来なのだ。
 普通に良い曲である。
 シューマン研究者達はセンスが無いとしか思え
ない。
 
 この日の放送の演奏は東京藝大チェンバーオ
ーケストラだった。
 これは東京芸大の学生を中心に組織されたオ
ーケストラで、この日は教員も参加していた。
 一応アマチュア扱いになるせいか、チケット代
も1500円~2000円位らしい。
 だが私の聞く限り、プロのオーケストラと何ら遜
色の無いような演奏だった。
 これだけの演奏が2000円とかで聞けるのなら、
ぜひ聞きに行きたいものである。