目が覚めたのでラジオをつけた。
週末の深夜から朝は、いつもと違う局を聴いてい
る。
クラシックの番組である。
番組のタイトルコールの後、いきなり曲が始まる。
この番組では、曲紹介は曲が全部終わってから
である。
はて、何番だろう?
私のモーツアルトに関する知識は実に拙い。
知らないことばかりである。
辛うじて、これがモーツアルトの曲だ、ということが
分かる程度である。
ホォ、なかなか良い演奏だな。
私は布団の中で聞き入る。
即興的な躍動感がある。
誰の指揮なのだろう?
最近の録音か?
それとも1970年代頃のものか?
曲が終わった。
やっと曲紹介だ。
となると、ステレオ録音最初期の録音である。
後で調べると1960年2月の録音とある。
へぇ~、これがブルーノ・ワルターか。
聴いたのはこれが初めてではない。
件にワルター指揮の盤をかける番組が、これまでに
いくつもあったからだ。
聴いたことは何度もある。
だが、まともに気を入れて聴いたことは今回が初め
てだと思う。
なるほど、これがワルターか。
大指揮者と呼ばれる所以が少しわかった気がする。
週末の朝に、嬉しい収穫であった。