不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

ローカル新聞の見本紙を読んだ。その①

 家に帰ってくると玄関の前に何か落ちてい
る。
 拾い上げるとそれはビニール袋に入った地
元のローカル新聞だった。
 我が家の郵便受けは、普通の人にはすぐに
はわからない場所にある。
 父がそこに設置したのをそのまま使ってい
るのだ。
 そのため、郵便局やクロネコヤマトなどの
宅急便の各社には郵便受けの場所を教えてあ
る。
 しかし、それ以外の宣伝などでチラシを配
っている人達は、それぞれの配布物を扉の隙
間にはさんだり、今は使っていない牛乳箱に
入れたりして行く。
 何でこの家には郵便受けが無いんだ?と思
われるかもしれない。
 だが、一見わからない場所に郵便受けがあ
る、というのも一種の防犯上に有効では?と
思いそのままにしている。
 チラシなどを配っている人達には、厄介か
もしれないが、こちらが頼んで配ってもらっ
ているものではないのでお互い様である。
 それにしても、配布物を地面に置いて行く
のは初めてのケースである。
 配った人はビニール袋に入っているから良
いだろう、と判断したのかもしれないが、地
面に置いていくとは失礼な感じである。
 これが他所なら無視して通り過ぎるところ
だが、自分の家の出来事なので拾わざるをえ
ない。
「おい、拾って読め」と命令されているよう
な感じがしてくる。

 私は家に入り部屋着に着替えると、その新
聞を読み始めた。

 ~続く~