不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

ゴミ袋をひっくり返す。

 今年最後の燃えるゴミの収集日ということ
で、朝、急いでゴミ袋をまとめた。
 掃除機のゴミもはたいて出した。
 今回は特別収集なので朝8時半までに出さ
れていないと回収しないのだ。
 私はゴミ袋を持って集積所に向かった。
 だが、集積所には未だひとつもゴミ袋が出
ていない。
 おかしいな。
 そうか、収集日は明日だ。
 私は一日、日を間違えていたのだ。
 こんなこともあるか、とゴミ袋を家に持ち
帰った。
 それでは、掃除機のゴミボックスの水洗い
をするか。
 つきに一度程度はゴミボックスの水洗いが
望ましいとされているのだ。
 さて、掃除機のお手入れブラシを持って水
道の所に行こうとした。
 あれ?
 お手入れブラシが無い。
 どこにいったのだろうだろう?
 キャッシュカードに続いて今度は掃除機の
お手入れブラシか。
 次々に神隠しが起る家である。
 私はブラシを置いたはずの場所を探す。
 無い。
 ひょっとして置いたかも、と思われる場所
も探してみる。
 やはり無い。 
 私は考えてみる。
 私には最悪の事態が思い浮かんだ。
 それは、前回使った時にゴミと一緒にブラ
シも捨ててしまったのではないだろうか?
 私は、こういうことを以前に実際に経験し
ている。
 シェーバーに溜まったひげをセーバー付属
のブラシで掃除した時に広げておいた新聞チ
ラシに、ひげゴミと一緒にブラシも包んで捨
ててしまったことがあるのだ。
 実に間抜けなことだが、流れの中で捨てて
しまったようなのだ。
 今度もゴミと一緒にブラシを捨ててしまっ
たのか?
 となると、ブラシはさっきまとめたゴミ袋
の中に入っているということになる。
 う~ん、一度まとめたゴミ袋をひっくり返
して中をあらためてみるべきなのだろうか?
 だが、ゴミ袋の中に確実にブラシが入って
いるという確証があるわけではない。
 さて、どうする?
 私は悩んだ。
 人は、悩むならもっと高尚なことで悩みた
いものである。
 私は考えた末に、ゴミ袋を調べてみること
にした。
 入っているかもしれないゴミ袋を、みすみ
すそのまま搬出してしまうのも惜しいと思っ
たからである。
 そうはいっても、ゴミ袋をひっくり返すの
は抵抗がある。
 しかし、一度決定したことなので遂行する
ことにした。 
 ゴミ袋からゴミを出して一つずつ見ていく。
 自分が出したものとはいえ、ゴミはゴミで
ある。良い気分ではない。
 だが、細かく見ていくがブラシらしきもの
は見当たらない。
 そんな、ここまでしているのに、見つから
ないのか。
 結局、すべてを見終わってもブラシは発見
できなかった。
 ブラシは本当に神隠しにあったのか。
 それとも、憎きネズミが持っていってしま
ったのだろうか。
 石鹸を持っていかれたのに続き、今度はブ
ラシか?
 私は落胆した。
 私はゴミを元通り袋に詰めた。
 年末にこんな二度手間をするとは思わなか
った。
 仕方ないのでその後は他の用事をすること
にした。
 
 ゴミ袋ひっくり返してから、4時間後、私は
急にひらめいた。
 ひょっとして、あそこにあるかも?と私は
思いついた場所を探してみた。
 すると、探していたブラシはそこにあった。
 やった!嬉しい!
 私は、どうやら念のためにそこにしまって
おいたようなのだ。
 またまた、自分でしまった場所を忘れてし
まったようだ。
 私は本当にに百舌並みの記憶力しかないの
かもしれない。

 それもこれも、私が普段から整理整頓をし
ていないからであろう。
 整理整頓は私にとって日頃からのテーマで
はあるが、なかなか改善されることはないよ
うだ。