北京オリンピック開幕。

　北京オリンピックが開幕した。
　各メディアは、確実に注目を集めることが
出来る素材を前にして興奮気味である。
　各メディアは、その素材の価値や意義より
も、その素材が人々の意識を自分たちの媒体
により強く固定できるか否かで採否を決する
習性がある。
　その上、他の突発的なニュース等と違い、
あらかじめスケジュールが決まっているので
各メディアにとっては、取材予定も立てられ
やすく、この点でも好都合なのである。
　その上日本人はオリンピックが大好きであ
る。
　従って各メディアの報道も過熱気味となる。
　
　だが、世界の多くの国々では、日本ほどオ
リンピックには興味が無いそうだ。
　特にインドでは、その人口の割りに出場す
る選手も極めて少なく、インド国民の多くは
オリンピックには殆ど興味が無いそうだ。
　今現在オリンピックが開催中であっても、
それを知らない国民が多く、日々の話題に上
ることも無いらしい。
　同じ東洋でも、日本ではとても考えられな
いことである。
　
　これからしばらくの間、テレビも新聞もオ
リンピック中心の番組・紙面構成となる。
　各メディアがオリンピックを軸に報道して
いるからと言って他に重要なことが起きてい
ないわけでは当然ない。
　各メディアは意図的にそれらを無視するの
である。
　各メディアは、私達がオリンピックに群が
るのでオリンピックをばら撒いているに過ぎ
ないのだ。