不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

黒澤映画は私には面白くない。

 今年は黒澤明監督の没後10年に当たる。
 黒澤明は世界の映画界に大きな影響を与えた
映画文化における巨人なのだそうだ。
 だが、私は今まで黒澤明の監督作品を見て、
これは凄い、と思ったことが無い。
 面白い、とも感じたことが無い。
 海外でどうしてあれほどまでに高い評価が与
えられているのかも分からない。
 あ~、それはあなたの感性が鈍いんだよ、と
言われるかもしれないが、本当にそうなのだか
ら仕方が無い。
 どうしてそうなのだろうか、と考えてみると
ある要因が思い当たる。
 役者が言っている台詞が、妙に早口だったり
小声だったりして、何を言っているのか良く聞
き取れないのだ。
 これが、海外向けの場合は吹き替えもしくは
字幕が出るので良いのだろうが、日本語のオリ
ジナル版では不親切なほど聞き取りにくい。
 ああいう台詞回しがリアリティを生む、とか
言うのかもしれないが観ている方は疲れてしま
う。

 黒澤監督とその作品について批判的なことを
言ったり書いたりすると、言った当人が逆に非
難されそうなのだが、これが正直なところなの
だからどうしようもない。
 あなたはセンスが無いなぁ、と思われても結
構である。 
 世間の評価に迎合して自分のセンスを曲げる
ことの方が私にはナンセンスなことに思えるか
らである。
 己の好みを押し殺してまで自分を好印象付け
ようとは思わないのだ。

 では、あなたは、どんな映画なら観たいと思
うのか?と問われるかもしれない。
 私には邦画では「男はつらいよ」くらいしか
訴えかけてくる映画は無い。
男はつらいよ」は良い映画である。
 本日、夜9時から「男はつらいよ・寅次郎恋
やつれ」が放送される。
 
 私は黒澤映画を知ったかぶって語るよりも、
男はつらいよ」を観てしみじみしたいのであ
る。