不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

破裂餅の誕生

 食事は終わったのだが、少し足りないかかな、と
思い、お餅を食べることにした。
 最近売っているお餅は、ビニールで一個ずつ個別
包装されているものが多い。こうしたお餅は保存が
効いて便利なので広く普及しているようである。
 私が食べようとしているお餅も、その個別包装さ
れたお餅である。
 私は、食べ物を加熱する時には、まず電子レンジ
が使えないか試してみる。電子レンジは、食材の水
分を減らすことなく加熱できる点が気に入っている
のである。
 私は、個別包装されたお餅のビニール袋の角を切
った。こうしないと、加熱した時に、袋の中の空気
が膨張して、袋ごと破裂すると思ったからだ。
 袋ごと加熱すれば、お皿を汚さずに済む、と考え
たのである。私は、こうしたものぐさな行為を合理
的とみなしてしまう傾向がある。
 そして、そのお餅をレンジに入れた。
 スイッチを入れて加熱を始めた。
 念のためレンジの前で様子を見ることにした。
 1分が経過した。まだ変化はない。
 私は、数秒レンジから目を離した。
 すると、レンジの窓が白く曇りだした。
 よく見てみると、お餅が白く膨張しているようだ。
 私は、慌ててレンジを止めた。
 お餅は、個別包装の切り取られた角から外に大き
くはみ出していた。袋の中にとどまっている部分が
半分と、はみ出た部分が半分である。
 これでは、破裂餅である。
 その大きさは加熱前の約2倍程になっていた。
 お餅は、もともと伸びるものだが2倍というのは
伸び過ぎである。
 袋の角を切り取っておいたから、そこから空気が
逃げるだろうと考えていたのだが、見込みが甘かっ
たようだ。
 はみ出たお餅は、レンジの皿にくっついてしまっ
ている。勿体無いので、つまんで食べた。
 味は、柔らかくておいしいお餅である。
 これで、破裂していなければまずまずの出来であ
る。

 次回は、お餅を包装から取り出し、小皿の上に乗
せて加熱することにしよう。
 そうすれば、破裂することもないだろう。
 何事も、手抜きは良くない結果を招くもののよう
である。