不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

年賀状を書く。

 買っておいた年賀状を書き始めた。
 私の年賀状は、絵柄は郵便局備え付けのスタン
プで、文面と住所はボールペンによる手書きとい
う極めてアナログなものである。
 手書きで字も上手ではないのだが、印刷流行の
世の中では、多少個性が出るのではと考えている。
 あらかじめ、出す相手先の名前と住所を紙に書
き出しておいたので、それを見ながら書いていく。
 書く文面も、それぞれの人によって内容を変え
ていくのだが、これがなかなか難しい。
 普段から付き合いがあったり、様子が分かって
いる人に対してはすらすら書けるが、そうではな
い人に対しては何を書いて良いのか思い当たらな
いのである。
 年齢も暮らしぶりも住む地域も違う人に対して
一体何を書いた良いのだろうか。互いの共通点を
見つけ出して話題を書いていくというのは、それ
なりに難問である。
 しかも、年賀状と言うものは受け取った本人以
外にも家族も見たりするので、あまりこみ入った
ことも書けない。
 といって、表面的なことしか書かないというの
は私の信条に反する。せっかくコミュニケーショ
ンをとるのだから、少しでも気持ちと言うものを
入れたい。
 そんなの適当に差しさわりのないように書けば
良い、という考え方もあるだろうが、それはした
くない。
 日頃から表向きだけのコミュニケーションばか
りとっていると、結局最後まで表向きにしか付き
合えなくなってしまうのだ。
 本音が出し難い仮面の国で、心情を表明するこ
とは重要だと思う。

 このあたりのバランスというのもあって、毎年
年賀状書きには頭を使うことになる。
 また、書くことによって自己内省の機会にもな
る。
 年賀状には、書き手にも一定の効果があるのだ。