不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

久しぶりに2千円札を手にした。

 郵便局の窓口で受け取ったお札の中に、2千円札
が混じっていた。
 2千円札!珍しい!
 殆どその消息を聞くこともなくなっていた2千円
札である。 
 今でも生息しているのか不明と思われていたこの
お札と私が出会うのも、久しぶりのことである。
 2千円札が発行されてすぐの頃、母が何処かで手
に入れてきた時に、もったいぶって見せてもらって
以来である。 
 私が受け取った2千円札は、新札だった。
 おそらく郵便局の窓口ぐらいでしか取り扱ってい
ないのではなかろうか。
 流通小売業の現場では、紛らわしいのであまり歓
迎されていないようである。お札は種類が増えると
毎日の精算の際に面倒が増えるからである。
 当時の大蔵省の関係者は、これで両替機などの新
規発注が増えて少しでも景気浮揚につながるとの目
論見があったようだが、所詮は役人が考えることが
現実社会で有効であったためしがない、ということ
が証明されることとなった。
 2千円札は、多くの国民の役人不信を募らせる結
果に終わっただけであった。

 どうして2千円なのだろう?
 中途半端すぎる。
 しかも札に描かれた図柄が源氏物語の一場面であ
る。その内容も、少し知っていれば札に使われるこ
とないだろう、というような不謹慎な場面である。
 文学的には価値があるのかもしれないが、日本国
民としては、恥ずかしいたらありゃしない。
 当時の森首相の指示で、大蔵省の役人がやっつけ
仕事で作った札なのだろう。札全体に適当さが溢れ
ている。

 さて、この2千円札はどうしよう。
 この札を見ていると、腹が立ってくる。
 多分、遠くない将来に私の財布から追放されるこ
とだろう。