不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

まだ咲いている朝顔

 立冬も過ぎたというのに、我が家の朝顔はまだ咲いて
いる。
 いくらなんでも、もうそろそろ朝顔のシーズンも終わ
るだろう。今朝の最低気温は13℃である。
 一旦、つぼみをつけたら咲いてしまうまでは枯れるわ
けにはいかない、というのであろうか。何たる意気込み
であろうか。
 朝顔は夏の草花というイメージがあるのだが、我が家
朝顔は冬も近づいてきた今でも咲いている。
 何としぶといのだろう。
 葉も殆ど枯れているのに、花だけは咲いているのであ
る。
 
 我が家では、今年種を撒いたものは全滅だった。
 昨年の種から自然に芽を出した朝顔とマツバキクとも
う一種類の赤い細長い花だけが咲いている。
 いづれも手入れはしていない。
 肥料も当然やっていない。
 それでも、芽を出し花を咲かせるのである。
 雑草なみの強さである。

 赤い細長い花をつける植物は、何と言うのか私は名前
が分からない。
 他所のお宅でも時々見かけるのものなので、ポピュラ
ーな品種だと思うのだが、何と言うのだろうか。
 どんどん咲くので、花として有り難味が無い。
 咲けば咲くほど価値を感じなくなってしまうのだ。
 こういう風に思うのは、本当に勝手なことだとは思う
が、そう思ってしまうのだから仕方が無い。
 人間は、物事の価値をその希少性をもって測る、とい
心理的な一面を持っている。
 だが、相対的な量においてその価値が決定されると言
うのは、残酷でもある。
 その存在を認めつつも、価値までは評価しないのであ
る。

 他者である人間の評価をまるで気にしない草花の存在
は、何かを私達に教えているかのようでもある。