不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

日本切手カタログを見る

 郵便局に行った。
 受領証を受け取るまでに少し時間がかかるので、長椅子
に座って待つ。
 椅子の横の雑誌ラックには、産直品のカタログや婦人向
けの雑誌が並んでいる。
 その雑誌やカタログの中に、日本切手カタログ2008
という本を発見した。これは珍しい。
 ここは郵便局なので、切手のカタログあっても不思議で
はなさそうだが、私は何回も郵便局に来ているのにこの本
を見つけたのは、これが初めてである。
 切手のカタログというのは、普通ではあまりお目にかか
る本ではないと思う。ありそうで、ない本なのだ。
 早速手にとって見る。
 オールカラー印刷で、写真も美しい。
 なんと日本でこれまで発行された全ての切手が収録され
ている。満州国切手まで載っているのだから念の入れよう
も徹底している。切手コレクターにはそれくらいしないと
納得してもらえないということなのか。恐ろしい。
 切手なので、取り上げられている題材もごく真面目なも
のが多いが、近年はアニメものの切手も多く発行だれてい
る。
 鉄腕アトムガッチャマンドラえもん名探偵コナン
等そのほかにもいろいろある。アニメもすっかり文化的地
位を獲得したということなのだろうか。
 私は、自分が最もひいきにしているキャラクターが切手
になっていないかを探してみた。

 無い。やっぱり無い。あるわけないか。
 そのキャラクターとは、ルパン三世である。
 ルパン三世といえば今や国民的キャラクターだと思うの
だが、いくら人気があってもやはり彼らは盗賊である。
 盗賊を国家が発行する切手の肖像に使用することは、さ
すがに許されなかったのかもしれない。
 残念だが仕方が無い。
 でも、将来郵政民営に移行したら、ルパン切手も実現す
るかもしれない。
 そのあたり、どうなんだろう。
 郵政民営化自体がいまだ流動的な側面もあり、確実なも
のではないことを考えると、ルパン切手の発行も夢のまた
夢といったところなのかもしれない。
 
 もしルパン切手が発行されたら、私は大いに買占めする
だろう。
 ファンなんてそんなものだ。

 せめて、銭形警部の切手だけでも出してくれないだろう
か。
 私はそれでもやっぱり、買い占めるであろう。
 ファンなんてそんなものだ。

 私は名前を呼ばれたので、切手カタログをラックに戻し
て立ち上がり、カウンターに向かった。
 トレーにのった受領証を受け取り郵便局を出た。

 今日は少しは涼しそうである。