私とZoomミーティング主催者のSさんが口論になったのは、原因がある。
Sさんが間違ったことを発言し、私がそれを訂正する、それにSさんが反論する。
Sさんの反論に私は承服できず、反論で応答する。
これが発火点である。
では、私はどうすれば良かったのか?
Sさんの間違った発言を見逃せば良かったのか?
リアルの世界では、相手の発言に反論があった場合、敢えてそれを言葉にせず、身振りで示し、こちら側の意向を相手に悟らせるということが出来る。
視線を外したり、顔の向きを僅かに動かすだけでも伝わる。
相手が余程鈍い人でなければ、これで済む。
だが、Zoomではこれは機能しない。
モニター画面を通してでは、このような微妙な空気は伝わらない。
また、無言で無反応でいると「意見に同意している」と見なされてしまう。
こちらの「不服な空気」はバーチャル空間で伝わり難いようである。
仕方がないので、言葉にして反論する。
Sさんは、私の反論に間髪入れずに反論で返してきた。
どの反論に対してでもある。
そのSさんの反論が理にかなっていればともかく、感情的で的外れなものばかりだった。
私とSさんとは、リアルの場でも何度も会っているが、その際にはこのような口論になることは一度もなかった。
やはり、私の身振り等の反応を見てSさんが発言内容を抑制していたのかもしれない。
そして、バーチャル空間で相対してはじめてSさんの本音が浮かび上がってきたのかもしれない。
一般にネットの場では、文字による意見のやり取りで、手加減無しに意見をぶつける傾向がある。
それがZoomのような、相手の顔と声がリアルタイムで確認できる場でも起こるということなのだろう。
これは私にとっては新発見である。
「Zoom等では本音が出やすいので要注意」とでも言えるだろうか。
場の空気が共有できず、エゴが暴走する可能性が高い、というのが大きな要因ではなかろうか。
お気をつけください。