早朝から快晴である。
こんなことがあるのか。
ここのお祭りは必ず雨が降る、とされてきた。
地元の人間はそれを皆が承知している。
他所の町内の人から、市外の人からも「雨が降るんだ
よね」と憐れみあるいは嘲笑の目を向けられてきた。
当地では自嘲しそれを認めてきた。
本心では誰もが認めたくはない。
だが降るのだから仕方ない。
天空がカレンダーを読んでいるのか、必ず降った。
年間予定表に沿っているかのようだった。
それが何十年も続いてきた。
少なくともこの40年はそうだった。
今年は特別なのか?
このお祭りの晴れは今年だけなのか?
出来ることなら来年も晴れてほしい。
快晴でなくとも良い。
降るのは止めてほしい。