朝方まで降っていた雨は上がったが、すぐには明るくは
ならず曇り空のままだ。
アスファルトは雨水を吸っており、ところどころ水たまり
ができている。
空気も湿った感じで、弱い風に乗って空中を行き交う。
私は用事を済ませて家に向かう。
幹線道路から住宅街の道に入り、ジグザグに曲がって
進む。
進路は氏神様の方向である。
ゆっくりと自転車を走らせる。
玉垣が見えてきた。
少し見上げる。
「あ、咲いている」
桜が少しだけだが咲いている。
氏神様の境内には何本もの桜の木がある。
そのうちの2本だけに花が咲いている。
その2本だけ早咲きなのか。
何年か前には違う木が早く咲いていた。
年によって違うのか?
たまたま今年は、この2本なのだろうか?
数日前に当県も開花情報が出されていたが、当地も開
花したか。
他にも桜の木の横を通って来たが、咲いているのはこの
氏神様の桜だけだ。
当市では、開花第一号なのではないだろうか。
曇り空でこの時期としては肌寒い日ではあるが、桜の花
を見て気分が和らいだ。
当地にも春がやってきた。