不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

神宮大麻の斡旋。その②

 御札の希望は二軒だった。
 一軒はSさんだ。
 Sさんは、国防関係に関わりのある一家である。
 県の護国神社への寄付の際も、毎年多めの金額を寄付
されている。
 もう一軒はTSさんである。
 TSさんのお宅では、昨年亡くなった旦那さんの代までは
事実上の無宗教のお宅だった。
 積極的に宗教を嫌う無神論というわけではないが、宗教
的な姿勢は極めて小さいお宅だった。
 通夜・告別式に集まった親族の方々も、そんな感じの方
が多いようだった。
 そのTSさん宅からの神宮大麻の希望である。
 応募用紙の記名欄には、奥さんの名前が記されている。
 宗教を遠ざけてきた旦那さんが亡くなり、お宅の方向性
が変わったように推測される。
 元々奥さんは宗教に関心があったものの、旦那さんに気
を使って同調していたのではなかろうか。
 神宮大麻を注文したからと言って、宗教心がある、とは言
い切れないであろうが、まるで無い人だったら何もしないで
あろう。
 旦那さんが亡くなり、宗教上の自由を手にしたということ
になるのか?。
 TSさんの奥さんは、今まで宗教には冷淡な感じの人だっ
た。
 そう装っていたのだろうか。
 人は見かけによらないものである。

 ~続く~