今日も少々古いが興味が引かれるニュースのストッ
クからお届けする。
サメの一種ニシオンデンザメは400年も生きると科学
雑誌サイエンスに発表された。
ニシオンデンサメは、北大西洋全域と、沿岸沖の大陸
棚地帯に生息する。
体長5～6メートル、最大体長7.3メートルにもなる大型
のサメである。
貪欲で、エサになりそうなものであれば、何でも口に
入れる習性がある。
そのため人にとっては危険なサメとされるが、人が泳
げない水域に住むので人に危害が及ぶことはないとさ
れる。
低温域に生息しているため筋収縮速度が遅く、泳ぐ速
さは時速1キロ程度である。
これは、サメ類に限らず大型魚類の中でも極端に遅く
「世界一のろい魚」とされる。
動きが遅いため積極的に獲物を追うのではなく、待ち
伏せや不意討ちといった手段を使うと見られる。
ユリウス・ニールセン氏らの研究班は、ニシオンデンザ
メ28匹の眼の水晶体を使って放射性炭素年代測定を実
施した。
その結果、平均寿命は少なくとも272歳と見積もられ、
なかでも体長4.93メートルと5.02メートルの大きな2匹は
それぞれ335歳、392歳と推定された。
これまでに脊椎動物では最も長寿とされたホッキョクク
ジラの211歳を上回り、無脊椎動物を含めてもアイスラン
ドガイの507歳に次ぐ記録だそうだ。
392歳とは。
脊椎動物最長寿はサメだったのか。
日本でも「この沼の主」「湖の主」と言った魚がいると伝
承がある。
時折、通常とはかけ離れた巨大な魚が取れることがある。
長生きする魚がいるらしいことは知っていた。
魚類は長寿だとは思っていたが、約400歳とは驚きであ
る。
怖い顔である。
だが動きが遅いので、遭遇しても逃げ切れるだろう。
時速1キロである。
