不二家憩希のブログ

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渡辺貞夫、驚異の83歳。

 NHK-FM「プレイバック東京JAZZ2015」を聴いた。
 昨年の9月2日から4日にかけて行われたライブからピ
ックアップされた内容である。
 いずれも熱演の連続の聴きごたえのあるものだった。
 中でも渡辺貞夫氏の演奏は圧巻だった。(以下敬称略)
 バンドはこの日のための編成で渡辺貞夫 BEBOP NIGHT
 と名乗っていた。
 ビバップをやるという趣旨があらわされたネーミングで
ある。
 ウォレス・ルーニー(tp)、ビリー・チャイルズ(p)、ジェフ
“テイン”ワッツ(ds)、ベン・ウィリアムス(b)という豪華な
顔ぶれである。
 渡辺貞夫ビバップは、珍しい。
 近年のライブでの演奏頻度は低いのではないか。
 絶対やらないというほどでもないが、やることは少ない。
 多くのファンは渡辺貞夫ビバップを望んでいると思う。
 だが、当の渡辺はブラジル音楽やフュージョン寄りの音
楽ばかりをやっている。
 音盤でもライブでもこの傾向は同じである。
 渡辺がそういう音楽をやりたいからやっているのだろうが、
ファンが心待ちにしているのは「ビバップナベサダ」であ
ろう。
 渡辺貞夫は83歳になる。
 音色は年齢を一切感じさせない若いものである。
 30代、40代の勢いがある。
 アドリブの切れも凄まじいものがある。
 この人には加齢と言う現象はないのだろうか?
 超人的ともいえる演奏である。
 世界のトップレベルの技量を維持し続けている。
 日々の鍛錬の成果なのか、元々の才能なのか?
 これからもちょくちょくビバップを演奏してほしいものである。