私はラジオを聞いていた。
朝6時である。
思っていた。
いつもと違うオープニング音楽に続いてアナウンスが
入った。
リオデジャネイロ・オリンピックの体操の中継が始まる
ようだ。
まぁ、せっかくだから聞くとするか。
私は朝の身支度やら何やらをしながら中継を聞く。
内村選手が2連覇をするか?という場面である。
いつもは追われる立場の王者・内村が珍しく2位である。
実況のアナウンサーと解説者の口調に緊迫感がある。
競技は鉄棒となった。
「伸身のモリスエ!」
解説者が技の名前を言った。
モリスエって、あの森末か?
日本の金メダリスト・森末 慎二氏のことか?(以下敬称略)
森末慎二か。
面白タレントとというイメージが強くなってはいるが、元は
金メダリストである。
世界のトップアスリートである。
森末が開発した技が世界の共通語として技の名前とし
て残り、現在でも使われている。
これは凄いことではないか!
そんなことを考えていたら、内村選手は2連覇を達成して
しまっていた。
こちらも、凄いなぁ。
私にとっては自分の作った技名が世界の競技の現場で
使われ続けているという森末慎二、おそるべしである。
造語作家の私としては、憧憬の念でいっぱいである。