私はネットラジオを聴いていた。
今週の作曲家は、ファニー・メンデルスゾーンである。
ファニー・メンデルスゾーンはあの大作曲家フェリックス・
メンデルスゾーンの姉である。
存命中は「弟よりも才能がある」と評された。
だが、彼らの時代である19世紀前半の欧州では、女性
が職業を持つということは、好ましからざることだった。
まして女性がプロの作曲家になるという発想はあり得な
いことだった。
メンデルスゾーン家は、銀行家の富豪で特にその傾向
が強かった。
当主であるファニーとフェリックスの父は、ファニーに対
し作曲家への道をあきらめるように仕向けていたようだ。
それがその時代の常識であったので仕方ないことなの
だろう。
この姉と弟は、互いの才能を理解しあっていた。
姉は弟に作曲の助言を与えている。
ファニーの作品は、ピアノ曲と声楽曲が主である。
私は、90年代の中頃にファニーの作品を聴いた。
やはり歌曲だった。
歌曲集のCDだった。
当時は、ファニーのCDは、その盤だけだったと思う。
美しいメロディー満載である。
ネットで調べると、ピアノ曲も何曲もアップされている。
どれも美しい。
ファニーが残した作品は、400曲から600曲と言われて
いる。
未だ研究の途上なのだ。
今後、多くの作品が世に紹介されることを希望する。
幻想的な美旋律の作品です。
弟並みの才能は有りそうです。