夜、ゆうパックが届いた。
伯父から年末の贈り物である。
かの地の地元産品の段ボール箱である。
今年もなかなか重い。
この伯父の詰め合わせは、オリジナリティがある。
メーカー製の進物セットを送ってくることは、ない。
一般にはそういうケースが多いと思われる。
だが、この伯父に関してはそれはない。
今まで一度も無い。
自分で選んだものを詰め合わせにする。
その多くが自分で栽培したもの、加工したものであ
る。
今年も、その中心アイテムは、米である。
伯父は現役時代から米づくりをしてきた。
専業農家ではない。
半農人だったのだ。
本業とは別に米まで作る。
私のような人間には、とてもまねができない。
どちらか片方だけでも精一杯である。
掛け持ちができるということは、体力があるというこ
とでもあろう。
実際、伯父はとても丈夫な人である。
兄弟や子供達があきれるほど体力がある。
伯父の米は私にとっては特別である。
質も高いが、それだけではない。
その米を育てた人を知っているということは、大きな
意味があるのだ。
栽培者の顔がわかる農産物を食べることは、大変な
贅沢なことだと思っている。
少しの間、そんな贅沢ができる。
うれしいことである。