不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

お祭りの裏方で。その⑦

 INさんは、こう言った。
 「俺たちには何も権限がない。クルマを止めたりな
んてできないよ」
 えぇ~、そういうことなのか!?
 それでは、私の本音と少しも違わないではないか。
 INさんは、こう付け加えた。
 「自分たちに事故が無いようにすればいいんだよ」
 おぉ~、なんと冷めたものの言い方だ。
 ぐうたらサラリーマンみたいでもある。
 お祭りに対する熱意が微塵も感じられない。
 また、この変わりようはなんだ?
 集会所ではあんなに活発に取り仕切っていたのに、
どういうことだ?
 現場に来たら別人のようになっている。
 表と裏、オンとオフ、といったところか。
 町内会活動の大ベテランが、こんな態度で良いのか?
 否、これが日本的「本音と建前」の世界なのかもしれ
ない。
 公の場である集会所では熱心な住民としてアピール
し空気を盛り立てる。
 一方現場においては、現実的な考えの元、冷静に行
動し決して無理はしない。
 町内会活動であって、企業や団体、事業所が絡んで
いない。
 アクシデントが起これば、自己責任の度合いは限りな
く大きい。
 それにしても、このINさんの態度は意外であった。
 やる気無く、嫌々参加している私と同じような考え方だ
ったからである。
 おぉ~、これが世渡りの術ということか。
 町内会活動は、いろいろと勉強になる。
 
 ~続く~