トロンボーンの超人・クリスチャン・リンドベルイが
最初に習った楽器はトロンボーンではなくトランペッ
トだった。
彼は友人のデキシーランド・ジャズ・バンドに接す
るうちにトロンボーンに興味を持ち始めた。
そして、あるジャズ・トロンボーン奏者の演奏を聴
いてから、トランペットからトロンボーンへ転向するこ
とを決意したそうだ。
そのジャズ・トロンボーン奏者とは、誰か?
J・J・ジョンソンか?
違う。
カイ・ウィンディングでもない。
フランク・ロソリーノでもない。
となると、誰なのか。
それはジャック・ティーガーデンである。
ジャック・ティーガーデン!
ティーガーデンは、スイング・ジャズ時代を代表する
トロンボーン奏者である。
自身のビッグバンドを擁しルイ・アームストロングと
も対等に共演する大スターだった。
渋い歌も歌う人で、アームストロングとステージでも
歌いあうエンターテイナーだった。
クラシックの大巨匠となる人の音楽人生の方向を変
えたのがジャズミュージシャンだったとは、面白い。
ちょっと聞き直してみたいと思っている。
ティーガーデンの歌入り。
バックは弦楽オーケストラ。
こういう寛いだ感じはモダンジャズでは、まず無い。