今朝10時、私は(今日も寒いなぁ)と思いながら
インターネットを見ていた。
すると、玄関に人が来た気配がする。
行ってみると、女性が立っている。
新年早々何かのセールスか勧誘か?
その格好からすると物販関連ではなさそうだ。
となると宗教の布教か?
わが家では、こうした場合は戸を開けずに応対す
ることにしている。
すると女性は「ちょっと道を教えてください」と言っ
た。
そうなると話は違う。
私は早速外へ出た。
女性は70代前半くらいの小柄な人で、リュックを
背負っている。
「○○公のお墓へ行く道にはどう行くのかね?」
当地は、そこそこ歴史が古い。
その後の各時代の歴史的遺構や建造物などが
残っている。
○○公は戦国時代の有名な武将で、その墓が当
町内の寺にある。
その寺はわが家からは250mほど離れている。
方角も少し違う。
どうやら道を間違えてわが家の方へ来てしまったの
だろう。
私は地図を書いて説明する。
女性は、その訛り言葉から隣県の方のようだ。
予め調べて来たそうだが、簡便な地図を見ただけで
行けばすぐに分かると思っていたそうだ。
こんなに寒くなければ私も一緒について行って教え
るところである。
だが、今回はそれはしなかった。
気温が1℃台しかなかったからだ。
丁寧に教えることで勘弁して頂くことにした。
説明が終わり地図を記した紙を手渡すと、30mほど
離れたところから声が聞こえる。
お仲間がいるようだ。
同じくらいの年格好で男女合わせて4人もいる。
「こっちじゃないんだってぇ~」
女性はそう言いながらお仲間の方へ歩いて行った。
「ありがとうございましたぁ」
そのお仲間たちの一人がそう私に声をかけた。
う~ん、この寒いのに歴史探訪か。
皆で予定が立ててあれば、寒いとか言ってはいられ
ないのかもしれない。
皆さん元気一杯の様子である。
私は急いで家に入った。