不二家憩希のブログ

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遠藤太津朗さん、ご逝去。その②

 遠藤太津朗さんは、その長いキャリアの中で映画
やテレビドラマに数多くの作品に出演しておられる。
 中でも代表作といえば昨日ご紹介の”銭形平次
の三輪の万吉親分役である。
 その万七親分役と同じように多くの視聴者に親し
まれているのが、テレビドラマ”京都殺人案内”で
の秋山捜査一課長役であろう。
 ”京都殺人案内”は和久峻三・原作で主演は音川
音次郎刑事役の藤田まこと氏である。(以下敬称略)
 遠藤さんは、音川刑事の直属の上司の秋山虎五
郎捜査一課長役である。
 音川刑事が警部補で、この手のドラマの主人公と
しては階級はそこそこ高い。
 日米の警察組織の違いはあるが”刑事コロンボ
コロンボ警部とほぼ同じである。
 その上司にあたる秋山課長は警部(後に昇進し警
視)なので実は結構偉い人である。
 この作品は、事件はそのタイトル通り京都市内で起
こる。
 だが、容疑者は社会的に高名な人ばかりでその行
動半径は日本中に及んでいる。
 そのため音川刑事は事件の度に容疑者の足取り
を追って全国各地に出張をすることになる。
 となると、上司の秋山課長に出張許可を得なければ
ならない。
 そうしなければ捜査はできないし(勝手にすることも
あるが)、署から出張費用も出ないからだ。
 しかし、秋山課長としては京都の事件なので捜査は
出来るだけ京都市内で行って欲しい。
 出張経費がかかるからだ。
 一方、音川刑事としても捜査として必要なので出張を
したい。
 音川刑事はぶっきらぼうに出張願いをする。
 秋山課長は、すんなりとは許可しない。
「音やん、おまはん、たまには京都の事件は京都で片づ
けなはれ。どんだけ出張したら気ぃ済むんや!」
 それでも音川刑事は食い下がる。
 捜査に必要なのだから出張したいのだから当然といえ
ば当然である。
行財政改革の折り、無駄使いは許されまへんのやわ」
 秋山課長はこう言って音川刑事をかわそうとする。
 無駄使いとは失礼な言い方だが、経費を預かる課長と
しては必死である。
 コントさながら応酬の末、結局は毎回出張は許可される。
 その際に、秋山課長が音川刑事に必ず約束させること
がある。
「おい、土産。忘れんなや」
「土産、買ってこいよ」
 秋山課長は何故かお土産が大好きなのである。
 そして音川刑事が出張から帰って来ると捜査状況の聞き
取りもそこそこにお土産を要求する。
 嬉しそうにお土産を受けとる秋山課長は、すぐに中を確認
する。
 だが、そのお土産は決してその土地の定番品ではなく、
ちょっとピントのずれたものばかりである。
 秋山課長は、不満を述べるが、音川刑事のこじつけのよ
うな説明にすぐに納得してしまう・・・。
 わかっていても、いつも笑える。
 毎回少しずつセリフが異なるが、このやりとりは、ドラマの
名物の一つとなっている。
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 ~続く~