不二家憩希のブログ

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ピーター・フォーク 刑事コロンボへの日々 その24

 1964年、ピーター・フォークは2本の映画に出演
している。
 そのうちの1本は”Robin and the 7 Hoods 7人の
愚連隊”である。
 何とも垢抜けない邦題ではある。
 この作品はフランク・シナトラ主演のミュージカル・
コメディで、シナトラは製作も兼ねている。
 元々はジーン・ケリーが製作を担当する予定だっ
たのだが、ケリーとシナトラと意見が合わず、降ろさ
れてしまったのだ。
 共演は、ディーン・マーチン、サミー・デイビス・ジ
ュニアのシナトラ一家の他に、ビング・クロスビー
加わるという豪華な顔ぶれである。
 この作品はミュージカル映画には珍しく、ギャング
の抗争を描いている。
 シナトラはギャングのボスで、マーチン、デイビス
もギャングの役である。
 シナトラがギャング映画に出るとは、ちょっと洒落
にならない。
 これは、日本で言うと北島○郎が任侠映画に、
ヤクザの役で出るようなものである。
 生前からマフィアとの親密な交際が噂されたシナ
トラは、その死後、関係者らの証言により、それらの
噂は、ほぼ真実であったことが明るみになっている。
 さてネタばれにならないようにストーリーのごく一部を
紹介する。
 シカゴのギャングの大ボスが、ギズボーンというギ
ャングに殺された。
 跡目を狙うロボは、ギズボーンを認めたくない。
 シナトラ扮するロボとギズボーン一家との抗争が始
まった・・・。
 フォークは、このギズボーンというギャングのボスの
役である。
 この64年はテレビでは、ギャング・殺し屋関連の役
はこなかったと思いきや、映画ではやっぱりギャング
役が待っていたのだ。
 ギャングの手下や殺し屋からスタートしたフォークの
俳優人生だったが、俳優デビューから7年の1964年
に早くもボスの役に就いたのだった。
 元々この役は、シナトラ一家のピーター・ローフォー
ドが演じる予定だったのだが、ピーター・フォークに交
代したのだった。
 これは、この頃ローフォードがシナトラ一家を追放さ
れたためと思われる。
 この映画は撮影中に、シナトラの親友だったケネデ
ィ大統領が暗殺されたり、シナトラの長男が誘拐され
身代金を要求されたりと内外でトラブル続きだったが、
映画そのものは楽しい作品に仕上がっている。
 俳優陣や制作スタッフらは「こんな状況にあるから
こそ、面白い映画にしよう」と一致団結したためである。
 シナトラ主演・制作のミュージカル映画だけあって、
音楽も豪華である。
 作詞・サミー・カーン、作曲ジミー・ヴァン・ヒューゼン、
オーケストラ指揮・ネルソン・リドルである。
 考えられる最高の才能を起用した作品といえるだろう。
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 サントラ盤にフォークの顔も載っている。
 予告編
 
 フォークが歌っている!
 味のある歌唱である。
 
 この作品も丸ごと1本アップされている。
 
 
 ~続く~