不二家憩希のブログ

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特急列車をくい止めろ。その④

 私は2度の発車を見送った後、床に戻った。
 やれやれ、もうこれでゆっくり眠れる。
 もう2便も運行されたのだ。
 これで残りの列車はいないだろう。
 私は安心感の内に眠りに就いた。
 だが、私は三度、目が覚めた。
 またしても発車の模様である。
 時計をみると12時半である。
 また1時間後だ。
 1時間に1本か。
 まさしく特急列車である。
 私は気をつけてトイレに行った。
 特急だけに何が起こるかわからない。
 慌てて駆け込んで、脱線してしまったら一大
事である。
 積み荷が沿線に散乱することは何としても避
けたい。
 私は何とか落ち着いて列車を発車させること
が出来た。
 今回もウォーター・エキスプレスだった。
 特急列車が3本も続くとは、私にとっては初
めてである。
 だが、私はこの時点でも大して慌ててはいな
かった。
 2度あることは3度ある。
 これが現実になっただけだからだ。
 それに3本も発車されれば、いくらなんでももう
終わりだろう。
 この強制収容所は無限空間ではない。
 列車にも限りがある筈だ。
 私はそう思って、また眠りに就いた。
 だが、これで終わりではなかった。
 
 ~続く~