不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

北陸豪雪と温かい手。

 今回の大雪では北陸が大きな被害に遭ってい
る。
 JR線が途中運休し国道は通行止めになった。
 北陸は雪が降るところではあるが豪雪地帯で
はない。
 平年ならば、積雪による大きな災害は起きるこ
とはない。
 やはり今年は異例なのだ。
 そんな中で良いニュースを見つけた。
 道路上で立ち往生しているクルマのドライバー
や駅に止まったままの列車に乗った乗客らに、地
元の自治体や住民がお茶やおにぎりなどの差し
入れをしたそうだ。
 敦賀市では防災用の備蓄米で炊き出しをし、そ
れでおにぎりを作ってクルマのドライバーに配った。
 炊き出しをするだけでも結構な手間なのに、その
上おにぎりに握るとは大変なことである。
 民間の会社も支援に立ち上がった。
 敦賀市のかまぼこ製造会社「小牧」では、焼きち
くわ900本をドライバーに配った。
 同じく敦賀市の昆布加工・卸売会社「タカハシ」は
昆布を巻いたおにぎり600個を車中に届けた。
 JR北陸線今庄駅では、動けなくなった列車の中で、
計730人を乗せたまま列車内で一夜を明かした。
 駅付近の住民らは、乗客から「食べるものがほしい」
と頼まれた。
 近くに住む北川都さん74歳は茶を沸かし、駅まで
何度も運んだ。
 そして住民有志でおにぎりの炊き出しも始め、約800
個を届けた。
 
 道路が渋滞したり鉄道が止まってしまっているとい
うことは、地元の人にとっても大変な事態である。
 そのような時にもかかわらず、敦賀の方々はより困
っている人々を援助しているのである。
 しかも、ドライバーも乗客もただの通りすがりかもしれ
ないのだ。
 それでも、見て見ぬふりはしない。
 これはなかなか出来ないことだと思う。
 北陸の人は温かい人が多い、と言う話はよく聞くが、
やはり本当のことのようだ。
 こうしたときに受けた恩は一生忘れないものだ。
 この冬、自然は人に厳しい寒気で対峙し続けている。
 だが人の温かさは自然を簡単に凌いでいる。