紅白歌合戦を観て。その①

　私は大晦日の夜は総合格闘技の中継「Dynamite!!」
を観ていた。
　では、その裏番組である紅白歌合戦は見
なかったかというと、そうでもない。
　「Dynamite!!」のＣＭ中などの間にチャ
ンネルを変えて観ていたのだ。
　そんなことするのなら、ビデオに録って
後で見れば良いのでは？と思われるかもし
れない。
　だが、私はそうはしなかった。
　やはり紅白は大晦日にリアルタイムで観
たい、と思っているからである。
　これはＭ１グランプリと同様である。
　それに録画してしまうと変に安心してし
まい、真剣に観る、という姿勢が揺らいで
しまうのだ。
　思えば昔は一般家庭用のビデオデッキな
ど存在せず、皆がリアルタイムにテレビを
見つめていたものである。
　私はそういった緊張感を思い出し、味わ
いたいのである。
　私が今回観たかったのは、スーザン・ボ
イル、坂本冬美、そして矢沢永吉である。
　結果的にはスーザン・ボイルと坂本冬美
は見逃してしまった。
　残念である。
　スーザン・ボイルについてはYouTubeで観
ることが出来た。
　ステージでは木村拓哉がエスコートして
登場するという演出だった。
　日本一のモテ男によるエスコートにより
英国からのゲストをもてなすとは、NHKも粋
なことをする。
　そして紅白でも彼女の歌唱は見事だった。
　歌詞の内容が和訳されていた。
　良い歌詞である。
　ポジティブなだけで薄っぺらい人生の応援
歌風のものとは大違いである。
　世界的にヒットする楽曲は、歌詞も素晴ら
しいと言うことを確認させられた。
　
　～続く～