不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

「大丈夫ですか」と問いかけても、何も助けようとはしない種族。

 ここ数日、豪雨が続いている。
 テレビのニュースを見ていると、あるビル
の地下駐車場が浸水している様子が映し出さ
れていた。
 ビルの関係者が必死になって水をかき出そ
うとしている。
 水をかき出すと言っても、専用の道具ある
わけでもない。
 それでも懸命に作業しているが、降り続け
る雨が流れ込んで来る。
 そこへ、地元のテレビ局がやって来た。
 アナウンサーらしき男が作業中の関係者に
声をかける。
「大丈夫ですか!」
 あ~、何と頭の悪い放送局員なのだろう。
 大丈夫ではないことは、見ればわかるだろ
う。大丈夫ではないから、機材を抱えて取材
に来たのではないのか。
 ビルの関係者は、その配慮の無い問いに、
こう答えた。
「大丈夫ではありません」
 そう言われると、アナウンサーらしき男は
黙ってしまった。

 大丈夫ですか、と言う言葉は、問いかけの
言葉としては時に暴力的になる。
 本当に困っている人には、使うべきではな
い。 
 大丈夫か、と聞かれてどう答えたらよいの
だろう。
 大丈夫でも無いのに、大丈夫です、と答え
るべきなのだろうか。

 私も以前、何かで困った状況になったこと
がある。私は、そういうことは早めに忘れる
ように出来ているので何に困っていたのかは
思い出せない。だが、その時は本当に困って
いたのだ。
 私も、その困っていた時、ある人から「大
丈夫か?」と聞かれた。
 その人は、大して親しくも無いのに、そん
な時だけ声をかけてきたのだ。
 私は、あ~これは心から言っているのでは
ないな、と思ったので、こう言い返した。
「大丈夫ではないですねぇ。何とかなりませ
んかね」
 私がそう言うと、その人は、それ以上何も
言わず去って行ってしまった。
 
 マスコミをはじめ第三者の中には、他人の
不幸を見て内心喜んだりハイになったりする
種族がいる。
 昨日からの報道を見ていても、そんな種族
が多いなぁ、と思ってしまった。
 そういう種族は、特にマスコミに多く生息
しているようである。
 
 当地では今も、雷が鳴り雨は降り続けている。